葬儀における一般的な挨拶について考えてみます。とは言っても、宗派や宗教によって違いがありますので、主に仏教とキリスト教について考察します。お通夜やお葬式に参列する時に困るのが亡くなられた方への残された親族や親しかった友人などへの挨拶です。
大切な人を亡くして気落ちしている親族などを前に、どのように話したら良いのでしょう。思い遣りの気持ちを伝えようにも、誤解され、相手を傷つけるようなことにならないようにしようとすると迷ってしまいます。参列者の言葉は、できるだけ平凡であるほうが良いと考えられます。
必要以上の言葉を言おうとすると、むしろ親族等に失礼となることがありますからか、できる限り短い言葉であることが良いでしょう。死因を聞くことは避けるべきでしょう。また、お悔やみの挨拶をするときに笑顔を見せることは失礼と思われます。
また、亡くなられた方を連想させるような話題は慎んだほうが良いと思われます。仏教では一般的には、ご愁傷さまと述べるのが無難です。一方、ご冥福という言葉は仏教のみですから注意が必要です。それ以外にも、成仏なども仏教で使われる言葉のため注意が必要です。死を神に召される祝福と捉えるキリスト教では、お悔やみやご愁傷さまとは異なり、召天などという言葉を使います。こうした場合は、事前に知識を仕入れておくほうが良いでしょう。